体の内側からセロトニンを増やして梅雨の憂うつふっとばそう!

こんにちは!
峰村咲子です。

今月も!

管理栄養士さんみゆさんによる
栄養コラムで、
心地よく過ごすコツを
一緒に学んでいきましょう✨

それでは!
ここからはみゆさんのコラムをどうぞ!

目次

セロトニンを増やして梅雨の憂鬱ふっとばそう!

そもそもセロトニンってなに?

って感じですよね。

今月はそこからいきましょう~!

【セロトニンとは?】

『幸せホルモン』という言葉は聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

そう、この幸せホルモンの正体がセロトニンです。

セロトニンの分泌は女性ホルモンとも連動しており、男性より女性の方が不足しやすいと言われています。

というのも、生理周期などホルモンの乱れにより、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が低下すると、セロトニン神経機能も低下し、体内のセロトニン濃度も低下してしまうんです。

しかし、普段の食生活や習慣を変えることで、セロトニンの分泌量を増やせるのです!

その秘密は後ほど…!

そんなセロトニンは、脳内に存在する神経伝達物質の一種。

必須アミノ酸であるトリプトファンという栄養素からつくられて、おもに大脳基底核や延髄の縫線核、視床下部などに存在しています。

【セロトニンの作用① 快眠作用】

睡眠ホルモンとも呼ばれている「メラトニン」の材料になります。

セロトニンが日中に活発に働くと、快眠を得られやすいといわれています。

『メラトニン』

脳内で睡眠覚醒のリズムを調整し、眠気をもたらすホルモン。

トリプトファンという必須アミノ酸からセロトニンが作られ、さらに、セロトニンからメラトニンが作られます。

メラトニンの濃度は昼に低く、夜に高いという日内リズムがありますが、夜に明るい光を浴びると濃度が上がらなくなってしまいます。

セロトニンやメラトニンの材料となるトリプトファンは、からだの中でつくることのできない必須アミノ酸ですので、たんぱく質として食事で摂る必要があります。

トリプトファンを多く含む食材は、ニシンやカツオなどの魚介類、卵、大豆などの豆類、牛乳などの乳製品などがあります。

トリプトファンを摂取し、セロトニンを体内で作り、さらにメラトニンも作って睡眠の質をあげましょう!

【セロトニンの作用② 緊張などのストレスの緩和】

セロトニンは、緊張の原因であるノルアドレナリンの働きを抑えるため、ストレスに強くなることが期待できます。

『ノルアドレナリン』

肉体労働や激しい感情によってストレスを感じると分泌される神経伝達物質です。

副腎髄質から出るホルモンの一種であり、交感神経の興奮に関連しています。

ノルアドレナリンが不足すると無気力になり、増えすぎるとストレスを抱えることがあります。

通常であれば、ノルアドレナリンは状況に合わせて適切に分泌されています。

しかし、そのバランスが崩れてしまうと、精神疾患を引き起こすことになります。

(なにごともちょうどよい分量が大切!)

そこでセロトニンが摂取されている身体づくりができていると、バランスを保つ手助けをしてくれます。

【セロトニンの作用③ 精神の安定や心のバランスを整える】

セロトニンには、先程のノルアドレナリンの他にも、快楽に関連する神経伝達物質のドーパミンなども制御し、精神状態を安定にする働きがあります。

『ドーパミン』

やる気など興奮系の神経伝達物質と呼ばれ、ストレスや辛い状況を乗り越えたとき、達成感や快楽を感じた時につくられます。

もちろんドーパミンも有害物質ではありませんが、多すぎてしまうと問題が起きてしまいます。

セロトニンが不足するとノルアドレナリンやドパミンが制御できなくなり、精神状態が不安定になってしまうのです。

そうなると、不安感を抱いたり、うつやパニックを引き起こしたり、攻撃的になることも。

逆にノルアドレナリンやドーパミンが不足していると、いつまでも無気力でやる気の起きない状態になってしまいます。

セロトニンが多すぎず少なすぎず、規定量体内にあることでドーパミンの分泌が安定し、心の安定につながります。

ここまで読んで、

セロトニンの過剰摂取が怖い!

そう思いましたか?

ではセロトニン過剰摂取、およびセロトニン症候群について少し覗いてみましょう。

【セロトニン過剰摂取は…】

トリプトファンの摂取量は1日220mgが望ましいとされています。

トリプトファンを短期間に1日3000~6000mg摂取した場合は、無気力、吐き気、頭痛などの症状が発症してしまう危険性があります。

しかし一般的に、食事に含まれるトリプトファンを摂取しても、セロトニンの過剰摂取になることはありません。

トリプトファンはセロトニンのほかに、メラトニンやナイアシンなどの材料です。

トリプトファンを過剰摂取しても、すべてがセロトニンになるわけではなく、体内で合成量が調節されます。

では、セロトニン症候群ってなに?

ってなりますよね。

【セロトニン症候群】

抗うつ薬をはじめとする、セロトニンに関係する作用を持つ薬を服用した際におこる可能性のある副作用です。

セロトニンが過剰になると、不安・錯乱・発汗・心拍数の増加・発熱・体の震え・筋肉のけいれん・吐き気・頭痛・昏睡など、様々な症状が出てきます。

薬によって脳のセロトニン受容体への刺激が増加することで起こります。

具体的には、治療目的での薬の使用・一部の薬の過剰摂取・セロトニン受容体を刺激する薬を2つ同時に服用した際の意図しない薬物相互作用があります。

ということで食事によってセロトニンが過剰摂取になることはまずないので、安心してくださいね。

それではお待ちかねのセロトニンを上手に摂る食事についてです~

【セロトニンを増やすための食事】

セロトニンを増やすためには、セロトニンを合成するのに必要なトリプトファン、ビタミンB6の摂取が重要です。

トリプトファンの効果を高めるには、ビタミンB6を一緒に摂取しましょう。

夕食に摂取すると、生成されたセロトニンが就寝前にメラトニンに変化し、寝つきがよく睡眠の質も高まります。

トリプトファンやビタミンB6を多く含む食べ物には、バナナ、マグロなどの赤身魚、レバー、乳製品などがあります。

ビタミンB6は、とうがらしや米ぬか、にんにくに多く含まれているため、トリプトファンが豊富に含まれる食べ物と組み合わせるとさらに良いです。

18歳以上の成人では、1日あたりのトリプトファンの必要量は体重1kgあたり4.0mgが目安量です。自分の体重と計算してみましょう!

それでは特におすすめな食材を見ていきましょう。

バナナ

バナナ100g当たりトリプトファンは290㎎含まれています。

セロトニンを増やすには朝に摂取すると効果的。

牛乳や豆乳にもトリプトファンが含まれているため、バナナ牛乳という飲み方もおすすめ。

*赤身魚(マグロ、カツオなど)

可食部100g当たりのトリプトファンは

マグロ270㎎、カツオ310㎎、ツナ缶210㎎、かつお節950㎎ が含まれています。

トリプトファンを摂取するには生食がおすすめ。刺身などが効率的。

*赤身肉(脂身が少ないヒレなど)

可食部100g当たりのトリプトファンは

豚ヒレ290㎎、牛ランプ280㎎、豚ロース280㎎、豚もも肉280㎎ が含まれています。

赤身肉にはセロトニンの生成に必要なビタミンB6も豊富に含まれています。

しかし、ビタミンB6は熱に弱いという欠点が。

そのため、セロトニンを効率よく増やす調理方法は短時間の加熱ですむ、

焼く > 茹でる > 揚げる の順で効率的に増やすことができます。

*レバー

可食部100g当たりのトリプトファンは

牛レバー290㎎、豚レバー290㎎、鶏レバー270㎎ が含まれています。

セロトニンを増やすためのレバーの調理法は「焼く」が最適です。

レバーにはビタミンB6も豊富に含まれています。

上記同様、熱に弱いため長時間煮込むなどで栄養が少なくなってしまうので注意。

*鶏肉

可食部100g当たりのトリプトファンは

鶏むね肉290㎎、鶏もも肉280㎎ が含まれています。

セロトニンを最優先にした調理法では

焼き鳥 > 蒸し鶏 > 唐揚げ の順番がセロトニンを増やすのに効果的。

*卵

可食部100g当たりのトリプトファンは

全卵190㎎、水煮160㎎ が含まれています。

ホットケーキやお好み焼きなど、同じトリプトファンを含む食べ物と組み合わせると効果的。

可食部100g当たりのトリプトファンは

カシューナッツ360㎎、ピスタチオ270㎎、ピーナッツ270㎎、アーモンド200㎎、クルミ200㎎ が含まれています。

*アーモンドミルク

セロトニンの生成に必要不可欠なトリプトファンを多く含みます。

そして、亜鉛やカルシウム、マグネシウムも豊富に含まれ快眠の効果が期待できます。

*乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルトなど)

100g当たりに含まれるトリプトファンは

牛乳45㎎、ヨーグルト60㎎、プロセスチーズ300㎎、脱脂粉乳470㎎、ガゼイン1100mgになります。

生乳よりも加工されることでトリプトファンの含有量は増えていることがわかります。

セロトニンを増やすには牛乳よりも脱脂粉乳(スキムミルク)を使用するとより効果的。

*アボカド

アボカドにはセロトニンの分泌を抑制する原因を取り除くという働きがあります。

また、アボカドに含まれるビタミンEは抗ストレスホルモンのコルチゾールを合成する材料になります。

コルチゾールが分泌されることでストレスに対する防衛反応を高めてくれます。

ストレスが減少することにより、セロトニンの分泌が阻害されにくくなります。

さらに、水溶性食物繊維を豊富に含んでいるため、腸内環境の改善にも効果が期待。

セロトニンの90%は腸内で産生されているので産生効率を高めることができます。

*大豆製品(豆腐、納豆、味噌、醤油など)

可食部100g当たりのトリプトファンは

木綿豆腐98㎎、豆乳53㎎、氷り豆腐750㎎、きな粉510㎎、醤油18㎎、味噌140㎎が含まれています。

豆腐の味噌汁やきなこ牛乳などがおすすめ。

*そば

可食部100g当たりのトリプトファンは

生そば120㎎、生そば(茹で)60㎎、乾そば170㎎、乾そば(茹で)59㎎ になります。

セロトニンを増やすためには茹でるよりも焼くという方法が良い。

【今月のおすすめ献立】

おすすめ献立①

出汁があれば簡単!年越しそばつゆ(そば)

米粉天ぷら

ほうれん草のごまよごし

中華ナッツキャラメル(←これ大人気)

おすすめ献立②

秋の味わいさっぱりちらし寿司

ピーマンとナスの味噌炒め

いんげんのごま和え

やっぱり出汁がいい!豚汁

おすすめ献立③

御飯

さわらの味噌漬け

豆腐と菜花の揚げ出し

春菊とささみのピーナツ和え

鶏団子とほうれん草のスープ

今月も美味しくしっかり食べて、幸せいっぱいになりましょう!

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