自律神経を整えて夏の疲れを癒そう!

こんにちは!

アレルギー持ち管理栄養士の深遊です。

今月のリクエストテーマは、

『自律神経を整えて夏の疲れを癒そう!』

9月になり、秋が近づいてきました!

涼しくなってきて嬉しい方もいるのではないでしょうか。(私もその一人です)


しかし、嬉しい気持ちとは裏腹に、

「疲れやすい、全身がだるい、背中や肩がこりやすい、ぐっすり眠れない、なんとなく調子が悪い……」

そんな風に感じることはありませんか?


それ、もしかしたら自律神経の乱れからかもしれません。

今月はそんな自律神経の乱れを
食事からアプローチして整えていきましょう!

目次

【自律神経とは】

まず、自律神経とはなにかというと、

代謝や体温といった身体機能を、自分の意志とは関係なく常時コントロールしている神経のことです。


自律神経には大きく分けて、
交感神経と副交感神経の2種類があります。

この2つの神経が互いにバランスをとることで身体の調子を整えています。

交感神経が優位になると身体は活動状態に、
副交感神経が優位になると休息状態つまりリラックスモードになります。

よく交感神経はアクセル・副交感神経はブレーキ、みたいな感じともいわれますね♪

例えば、交感神経が優位になると心臓の鼓動が早まって血圧が上がり、
副交感神経が優位になると鼓動は遅くなり血圧が下がります。

つまり、自律神経の乱れとは、交感神経と副交感神経のバランスが崩れることです。

【自律神経が乱れている時の症状】

自律神経が乱れていると身体や心に不調をきたしやすくなります。

*頭痛がする、頭がすっきりしない
*朝がすっきり起きられない、ぐっすり眠れない
*全身がだるい
*めまいをする
*胸が苦しい、動悸がする
*手足が冷たい
*背中や肩がこりやすい
*突然息苦しくなる
*不安を感じてイライラする
*なんとなく調子が悪い

当てはまる項目が多いほど、自律神経が乱れている可能性が高いそうです。

どうでしたか?

【自律神経が乱れる原因】

*季節の変わり目による変化

気温や気圧が日によって大きく変化する季節の変わり目も、自律神経が乱れやすいため注意が必要です。

気温や気圧が変動すると、身体を環境に適応させるために自律神経は交感神経と副交感神経のバランスを調節します。

この自律神経のバランスの変化により、発汗や火照りといった症状が起こることがあります。

季節の変わり目で自律神経が乱れることは誰しもよくある現象のため、自律神経のバランスが元に戻るのを気長に待つことがおすすめです。

*ストレス

適度なストレスは脳を活性化させるといった良い効果があるともいわれていますが、ストレスも自律神経の乱れを引き起こす大きな原因のひとつです。

人は過度なストレスを感じると交感神経が優位に働き、自律神経が乱れます。

不安やプレッシャーを感じて汗をかいたり、鼓動が早まったりしやすい方は特に注意が必要になります。

特に、病気や疲労で免疫力が低下しているときは、ストレスへの耐性も低くなっているので気をつけましょう。

また、生活環境が変わることで、ストレスを感じやすくなり自律神経が乱れるケースも。

*生活習慣の乱れ

浅い眠りを繰り返したり、偏食したりしていませんか?

生活習慣の乱れは、自律神経のバランスを崩してしまいます。

なかなか寝つけず生活リズムが不規則になると、交感神経が優位になる時間が長くなります。

その結果、交感神経と副交感神経の本来のバランスが崩れ、自律神経の乱れとなるのです。

また、食事の栄養バランスが偏っている場合も注意が必要。

栄養バランスを考慮せずに食べていると、自律神経を整えるうえで必要なビタミンやミネラルを食事から摂取できない場合があります。

交感神経や副交感神経に働きかける栄養素がビタミンやミネラルに含まれているため、しっかり摂取することが大切です。

【自律神経と食べ物の関係】

自律神経を整える方法はいろいろありますが、自律神経は胃や腸と深く関係があるのです。

ストレスが強いときや緊張しているときは食欲がなくなった経験はありませんか?

逆に発表や会議が無事に終わったり、ホッとした途端にお腹が減ることも。

これは、ストレスが強いときや緊張している時、つまり交感神経が優位になると胃腸はあまり働けず、発表や会議が無事に終わったりホッとした時、つまり副交感神経が優位になると胃腸は元気に働く、ということです。

逆を言うと、食べ物を食べて胃腸を動かせば副交感神経が優位になるということでもあります。

例えば、体調を崩している時は食欲がなくても、回復して食欲が出てきた時、食べ物や飲み物を摂ることで胃腸が動き副交感神経が優位になることで、体の回復がさらに進むことができます。

【おすすめ食材と栄養素】

それでは、自律神経を整えるおすすめ食材とその栄養素を紹介します。

*不溶性食物繊維

ポソポソ、ザラザラした「繊維質」のイメージの食べ物。

不溶性食物繊維は、水に溶けずに胃や腸で水分を吸収して数倍から数十倍に大きくふくらみます。

大きくふくらんだ食物繊維が腸を刺激し蠕動(ぜんどう)運動を活発化させることで、副交感神経を高めてお通じも促進してくれます。

【豊富に含む食材】

野菜:切り干し大根、グリーンピース、おくら、ごぼう、たけのこ、ほうれん草、だいこんの葉、かぼちゃ、とうもろこし、さつまいも、れんこん、人参、キャベツ、など

果物:干し柿、干しいちじく、干しプルーン、キウイフルーツ、柿、パイナップル、はっさく、りんご、バナナ、いちご、など

きのこ類:エリンギ、えのき、しめじ、しいたけ、まいたけ、なめこ、きくらげ、など

豆類:いんげん豆、ひよこ豆、おから、えんどう豆、大豆、あんこ(小豆)、納豆、枝豆など

穀物類:雑穀、アマランサス、オーツ麦、大麦(押麦)、ライ麦パン、玄米、食パン、そば、小麦、ふすま、など

*水溶性食物繊維

ネバネバ、サラサラ、といった食感の食べ物。

海藻のトロ~ッとした部分や果物はサラサラ系の水溶性食物繊維が多く含まれています。

水溶性食物繊維は体のなかで水に溶けて、ゼリー状になり腸の中をゆっくりと進みます。

それだけ長い時間、副交感神経を優位にして自律神経を整えてくれるのです。

【豊富に含む食材】

海藻:寒天、ところてん、昆布、わかめ、もずく、ひじき、など

野菜:切り干し大根、ごぼう、オクラ、菜の花、だいこんの葉、かぼちゃ、人参、里芋、さつまいも、カリフラワー、ブロッコリー、小松菜、ほうれん草、など

果物:プルーン、アボカド、干し柿、干しブドウ、いちじく、キウイフルーツ、もも、いちご、いよかん、みかん、りんご、など

豆類:納豆、ひきわり納豆、きなこ、大豆、いんげん豆、高野豆腐、油揚げ、おから、厚揚げ、豆乳、など

穀物類:もち麦、オートミール(オーツ麦)、ライ麦パン、フランスパン、小麦粉、ロールパン、そば、など

*ビタミンA

ストレスは交感神経を優位にするだけでなく、不調や老化のもとである活性酸素を発生させます。

その活性酸素を退治するのが「ビタミンエース(ACE)」と呼ばれるビタミンAとCとE。

ストレスはビタミンCをたくさん消費させてしまいますが、ビタミンAとビタミンEにより相乗効果でビタミンCのパワーが強くなります。

さらに、ビタミンAは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に料理すると吸収率がアップします。

いろんな野菜やお肉、きのこと一緒に油で炒める調理法がおすすめです。

【豊富に含む食材】

肉類:鶏肉のレバー、豚肉のレバー、レバーペースト、牛肉のレバー、など

魚類:うなぎ、銀だら、あなご、あゆ、しらす、ししゃも、など

野菜:人参、ほうれん草、春菊、だいこんの葉、かぼちゃ、ニラ、小松菜、サニーレタス、など

その他:鶏卵(特に卵黄)、生クリーム、チーズ、バター、ひじき、など

*ビタミンC

ストレスを受けるとそれに対抗して体を守ろうと抗酸化作用を持つビタミンCが使われます。

しかしビタミンCが足りないとストレスが十分に解消されないので、副交感神経のはたらきが弱くなってしまうのです。

またビタミンCは水溶性のビタミンで、 体の中に入ってから2~3時間で排出されることも。そのため自律神経を整えるために、こまめに摂りたい栄養素です。

【豊富に含む食材】

野菜:赤ピーマン、芽キャベツ、黄ピーマン、ブロッコリー、ケール、ゴーヤ、じゃがいも、さつまいも、など

果物:アセロラ、グァバ、ゆず(果皮)、レモン(全果)、柿、キウイフルーツ、いちご、ネーブルオレンジ、デコポン、パパイヤ、レモン(果汁)、バナナ、など

乾物:焼きのり、緑茶、など

*ビタミンE

ビタミンEも「ビタミンのエース(ACE)」のうちのひとつ。

ビタミンEは抗酸化作用の高い栄養素で、ストレスから体を守り、 副交感神経を優位にして自律神経を整えるサポートをしてくれます。

自律神経を整えるはたらき以外にも、サラサラ効果、コレステロールをおさえる、美肌、美髪、記憶力アップといった効果も期待される栄養素です。

さらに、ビタミンEも脂溶性ビタミンなので、油と一緒に料理すると吸収率がアップします。

【豊富に含む食材】

植物性のオイル:サフラワーオイル(紅花油)、コーン油、なたね油、など

野菜:枝豆、なす、かぼちゃ、ほうれんそう、だいこんの葉、赤ピーマン、など

魚、魚卵:あんこうの肝、すじこ、いくら、あゆ、たらこ、明太子、はまち、めかじき、さばの水煮缶、いかの塩辛、銀だら、など

ナッツ:アーモンド、ヘーゼルナッツ、ひまわりの種、松の実、かぼちゃの種、など

*トリプトファン

必須アミノ酸のひとつ。

幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの材料となる栄養素で、自律神経を整えるはたらきがあります。

セロトニンが十分にあるとストレスに強くなり、リラックスできて感情もおだやかになり、寝つきや眠りも良くなるのです。

トリプトファンは体内で作ることができないので、食べ物からしっかり摂り入れて自律神経を整えていきましょう。

摂取するおすすめのタイミングは朝。

朝に日光を浴びると、トリプトファンなどを材料にしてセロトニンを生成してくれます。

そして、作られてから15時間ほど経過するとセロトニンは眠りのホルモンのメラトニンへと変化します。

朝にトリプトファンを摂って十分なセロトニンを作っておくことで、日中の活動のなかでストレスから守ってくれます。

そして夜眠るころにメラトニンに変化し副交感神経が優位になることで、よい寝つきや深い眠りが得られます。

【豊富に含む食材】

肉類:牛のレバー、豚のロース、鶏むね肉、鶏もも肉、など

魚介類:かつお、まぐろ、いわし、ブリ、すじこ、いくら、明太子、など

豆類:大豆、納豆、枝豆、豆腐、豆乳、味噌、醤油、など

果物:バナナ、アボカド、キウイフルーツ、など

乳製品:牛乳、チーズ、など

*ギャバ(GABA)

正式にはγ‐アミノ酪酸と呼ばれるアミノ酸の一種。

私たちの体のなかにもある神経伝達物質です。

・勉強や仕事などの面で集中力を高める効果

・脳のなかの血流を活発にして酸素のすみずみにまで届ける

・脳の細胞の代謝を高める

・ストレスに対抗してストレス解消もサポートする

・副交感神経を優位にして自律神経を整える

このように様々な効果があります。

【豊富に含む食材】

きのこ類:ぶなしめじ、など

野菜・果物:トマト、トマト缶、じゃがいも、西洋かぼちゃ、ぶどう、など

豆・穀物類:発芽玄米、大麦(押麦)、大豆、など

その他:チョコレート、キムチなどの発酵食品、など

【今月のおすすめ献立】

峰村咲子さんの過去レシピからおすすめ献立を立てさせていただきました◎

*おすすめ献立①

2021.12 柔らか上品!ぶりの幽庵焼き

インスタライブレッスン 切り干し大根

2023.09 シャキシャキ!れんこん南蛮

2022.04 きのこ出汁たっぷりアヒージョスープ

*おすすめ献立②

2022.10 秋のきのこたっぷりごはん

2024.01 椎茸の肉詰めあんかけ

2022.10 さつまいもと卵の和風デリ和え

2022.11 ほうれん草と菊花のお浸し

2022.07 かぼちゃと玉ねぎのお味噌汁

*おすすめ献立③

2022.07 基本のとうもろこしごはん

2021.11 まんまる里芋まんじゅう

2023.08 かぼちゃのそぼろ煮

2023.10 きのこのみぞれ煮びたし

2021.10 いちじくのごま餡

今月も栄養バランス良く食べ、自律神経を整えて過ごしましょう!

#深遊アレっ子管理栄養士

Instagram : @smilingmeal_ 

公式LINE : @549pwrfl

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